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2008年04月15日

カスパー・ハウザーの謎

「カスパー・ハウザーの謎」 ヴィルナー・ヘルツォーク監督

18世紀の初め頃、ドイツで実際にあった話を元にした映画です。

幼少期から日のあたらない牢獄のようなところに閉じ込められ
大きくなった10代後半の少年が、
ある日、立たされ、外に連れ出され(どんなに眩しかったことでしょう)
歩くことを強いられ、そして町の広場に置き去りにされます。

この日から光を体験し、世の中に出て、言葉を覚え、
人間の振る舞いを身に付けていくことになります。

狼少女とか、特殊な環境で育った人の子が、その後どうなっていくか
悲惨なケースもあったと思いますが、
カスパーの場合は?

好奇や軽蔑、お荷物と思われたり、理解されないことが多い中で、
やさしく、親切で、彼を愛する人もいたんですね。
言葉を教えた少年や赤ちゃんを抱っこさせたお母さんや
カスパーを引き取り、養育し、教養を身につけさせた学者風の人とか。

この映画が興味深いのは、何の感情も持ち合わせていなかった彼が
小鳥や赤ちゃんをかわいいと感じるようになると同時に、
軽蔑され、からかわられる事に不快感も生じるようになっていく
精神的な変化が描かれているところ。

ピアノの音に心を動かされ
哲学的とも思える思考をするカスパー。
(人間社会の風刺映画ともいえるかもしれません。鋭いです。)

やがて暗殺者によって命を絶たれた彼の素性は、未だに謎の中。

この映画のあとも血痕の分析や、科学的、歴史的、
いろいろな研究が続けられているようです。

(ナポレオンの隠し子説、王家の死んだはずの跡継ぎ説・・)


私にとっての収穫は、
カスパーの哲学的メッセージと、
もうひとつは
クラウス・キンスキーが出演していなくても!?
ヘルツォークの作品は素晴らしい、とわかったこと。

ヘルツォーク作品は観れるものは全部観なくっちゃ!









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Posted by まあやん at 18:03│Comments(0)趣味(映画)
 
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